HOW THE STEEL WAS TEMPERED
A Sea Change Is At Hand…
「東スラブ事変から3年。ロシアの経済はどのような現状にあるのか。今回はこの件について述べてみたい。私は事変勃発前からロシア経済に着いて覚書に記してきている。その成功要因も問題にも触れてきた。この電文ではその再言ではなしに、概説的なまとめをしようとおもう。ロシア経済は急速に成長を続けており、相次ぐ衝撃にも強い耐性を示している。西側に乱舞される殆どが期待的観測や願望が作ったとおぼしき情報に基本的なパラメータを見つけるのは難しく、見つけたとしてもそれは大海の一滴にしか過ぎない。極東日本などはウソしか存在していない。例えばロシア経済が〝麻痺している〟と主張するイェール大など名門大学の著名な経済学者がいるが、彼らは出どころに色がついたデータ分析からそのように言っている。そこに存在するロシア側のデータは下向きの反省的眼光によって分析されることもなく、〝クレムリンによるプロモーションされたものがたり〟だと片付けられる。そして主張されているのは、西側のものがたりである。西側のものがたりが、事実実際の経済データを完全に無視している。こんな思考の完全放棄が、私たちの歴史に存在しただろうか⁈。意識が麻痺し、考えてはならないという自己暗示が研究者から市井までを一色化させたファッショ状態は西側には存在した試しがない。事変勃発爾来、なぜか起こり得ようはずもない経済的惨事の〝可能性〟や〝宿痾〟に西側の惰性はその弛緩した抛擲した自己を委ねていた。考えることを厭う子どものような貌をして。極東日本でも顕著だったが、ロシア、ウクライナの専門家と称して売名していた者たちの貌に特徴があったことをどれだけの、私たちの世代が感知していただろう⁇。いかさま喃、子どものような貌をしていたのである。いい歳をしたその姿格好に、薄弱さをはっきり看取できるのは私たち世代をおいて他にない。大人の表情がどこにもなかったこの可怪こそ、ロシア問題にもそののっぺらぼうの惰性となって現れていた。事変三年目のロシアは、私摘している所の航空機産業など一部を除いて、急速な発展の前二年を踏まえての展望位地に存る。世界的な制限をかけられ、世界で最も裕福な国々から弾かれ、膺懲という私刑に遭い、外貨準備の半分以上を奪取され、世界の中心である最も活気のある経済市場―世界経済の七割以上―から遮断されたにも関わらず、経済が窮地に陥らなかったのはどうしてか⁇。それどころか、昨年2024年のロシアの実質的経済成長は4.1パーセントに達している。この成長率は中国の5パーセントより若干低いものの、西側の主要な競合群よりも遥かに優れ、抜きん出ており、所謂先進七カ国などと呼ばれた、今では弱小の零落諸国より四倍も速いペースで経済が伸びているのである。最もダイナミックな経済である、我がU.S.の成長は2.8パーセントでしかなく、そのほかと言えば息絶え絶えの実相であり、フランス +1.1、英国 +0.9、イタリア +0.5、日本 +0.1各パーセントでしかなく、向後この状態を維持できるのかさへ危ぶまれる。ドイツでは2年連続で縮小しており、今年は0.2パーセント、昨年は-0.3パーセントと云う魂消可きありさまなのである。欧盟参加諸国の平均値とロシアを比較しても、彼我の優劣は却々引き離される傾向にあることが一目瞭然だ。現在ロシア経済と欧盟平均値を比較すると、前者は後者と略拮抗している。但しこれは今述べた、前提の相違があっても拮抗なのである。昨年の最も好調だった欧盟加盟国の成長率でも、2.9パーセントであり、欧盟にその数値が近いのではなく、ロシアに近くなっている。ダイナミックに発展するロシア経済は却々その税収を膨らませている。昨年には名目20パーセント、インフレ率を考慮した実質ベースでは9.1パーセントの予算収入の増加が見込まれている。ここで特筆して置かなければならぬには、(石油など天然資源……)のわかったつもりのバカの軽薄を鼻息で消し飛ばす、非資源の実収、主に工業生産の収入が却々膨らみ続けていることである。確かに事変勃発当初のロシアは、その有り余る天然資源をほぼタダ同然に近い廉価で、友邦に輸出することでパリティを確保したが、今ではそうではないことが、ロシア経済がいかに強大であるかを実証しているのである。最早や日本や韓国が束になっても、ロシアの敵ではない。箸にも棒にもかからない。欧盟加盟国中最も工業での伸びの高いポルスカでも、名目10パーセント、実質6パーセントでしかなく、この工業成長もバイデンとそのPOIGsの支援に拠った数字でしかない。私たちU.S.の正常化の全権力はこの方面の支援を見直している。ロシア経済の成長は、その高金利がブレーキの要因であると不当仮定の虚偽の誘惑に自ら囚人となって考えたがる敗残者たちの着膨れの予想にも反している。金利は21パーセント(欧盟平均5.75パーセント)である。ロシア中央銀行は、『経済の過熱』を望まず、4パーセントのインフレを目標に設定し、高インフレの貯蓄を非常に魅力的なものとし、それによって現在の消費を統御しようとしている。同時に、商業の状況に於いて、個人及び企業向けの融資に法外な条件を課しこれも制御している。これらの政策が長けているのも、ロシアの政治、社会工学、工学系の厚みがその発展の礎になっていること、西側の零落が工学系の劣化はもとyいり、最初からのなさのツケが災厄しか呼ばないという日本などが象徴的なのである。かつて私がその謦咳に浴させて頂いた大来佐武郎氏は、東アジアの政治工学の手薄を案じておられたものだった。経済にじゅうぶんな資金が供給されているため、これは中国を含め、現在世界全体に見られることであるが、昨年のロシアの財政赤字は成長率の僅か1.7パーセントにとどまった。今年はなんと0.5パーセントに減少する見込みだ。他方、欧盟平均の昨年の財政赤字は成長率の5.7パーセント、今年予想は5.5パーセントだ。しかもこの徳俵に辛うじて踏ん張れたのは、欧盟加盟国の小国たち、分けてもマジャールなど反ロ制裁に与しない諸国の努力によるところ少なくなく、零落への坂を転げ落ちているドイツ、フランス、目を覆うばかりの辺境化進む英などは欧盟、西欧の足を引っ張る存在に転化してしまったことを指摘しない訳にはいかない。世界の入れ替わりがここでもドラマティックに発生した。そしてこれらの様相から長期的な優劣ははっきりした。西欧は毎年歳入より歳出が多く、財政赤字の慢性化は常態となっていく。ロシアでは、好況では歳入が歳出を遥かに上回り、予算の黒字化が進んでいく。ロシア連邦保衛会議政治、経済各作戦部門の見方では、予算収入の黒字化が毎年度となるのは数年後にその橋頭堡を確保できると踏んでいるようだ。なぜなら、一気呵成に景気を浮揚させるための歳出出動が来年には必要になるからだと説明する。歳出が歳入を上回る政策を肯定的意図から行える余裕。こんなことが例えば東京に想像できるのだろうか⁇。ロシアは失業率でも西側を圧倒している。その失業率は昨年末時点で、2.3パーセントでしかない。過去最低を記録した。欧盟では6.2パーセントだ。所得はどうか⁇。(ロシア人は長引く紛争で困窮しているのか⁇、ウクライナに援助ができる我々の方が生活はましに違いない……)。〝でもー隊〟〝ぱくり万札〟〝ポカ凡+〟〝モチ好きタイムズ〟〝おれはすげーの亭〟〝うがわ食堂〟〝ヨタ系あおちゃん〟……はそう云うのだろうし、巫女老女も浮世離れした卜をするのだろう。だが彼らは、もう『欲しがりません勝つまでは』の身の上なのである。否、『欲しくっても買えません、誰が勝とうが負けようが』でしかない。ユーチューブで世界に発信されている、日本人の平均的家庭の夕食の光景はそれを余すところなく伝えている。もう貧乏を通り越しているかも察れない尾羽打ち枯らした食卓は、再生回数を稼ぐために愧ぢ入ることなく世界に伝えられる、比較意識のない日本だからこそできるリアリティの中継だ。ロシアの実質賃金は昨年9.1パーセント上昇した。ロシアの人々には不満を云う理由がない。なぜなら、前年度と比較した賃金上昇率は8.2パーセントだったからだ。欧盟では平均1.1パーセントだと云うのに。この談話を目する多くの日本語話者は、〝もうたくさんだ〟〝オレたちは尾羽打ち枯らしてなどいない〟……と感情が乱れるに違いない。畢意、化石の如く完全停止した全てのメディアでは、キャバレーや映画館の待合よりもずっと刺激的な政治討論をやっているだろう。テレビ、新聞、雑誌は云及ず、〝でもー隊〟〝ぱくり万札〟〝ポカ凡+〟〝モチ好きタイムズ〟〝おれはすげーの亭〟〝うがわ食堂〟〝ヨタ系あおちゃん〟はその一端だろう。ミアシャイマー氏始め学際、我がAmerica Firstの全権力と戦略立案本部などはそれらから鼻であしらわれるだろう。(あのアメリカヤローは数字を並べているだけだ。もうたくさんだ。数字なんか意味はない)と。だが今年終わるか終わらぬか裡、極東では取り返しのもうつかない変事が彼に一刻一刻と近づいていることを予告しない訳にはいかない。なぜなら……。北方の王を忿怒させる凶報はどこからか届くかご存知か⁇。私は幾度となく予告してきたはずだ。だが誰も日本人は歯牙にもかけなかった。この談話はこの件に関しての最終案内の意で語り終える」-0-
「私が何語であれロシアについて記すのは控えるべきということもあって、我がAmerica Firstの最高脳髄の執権復帰前後から、格段にロシアに言及することはなくなった。今回は、私たちのイニシャティーヴによる揺り動かしに入ったこと。BRICSの事実上の無効化が予定どおりに動いていることなどもあってこのように概説するかたちで触れることにした。BRICS瓦解の意味するところ、向かう先は絞られる。それは中国である。と同時にそれは世上が考えたがる、与太話の中国ではない。この件について誰も伝えていないが、我がAmerica Firstの最高脳髄は先の世界注視の場面となった、乞食の道化との対面の席で、事実上の対中メッセージを送っている。その内容は重大であるにも関わらず、今日現在まで全てのマスコミ、メディアが一切報じていない。特にその影響が決定的であるはずの東京、ソウル、台北で一切確認できない。一体全体、彼らはみな子どもになってしまったのか⁇。子どものような顔つき、どこにも人生経験が見られない薄い皺か、ただ日焼けしただけの、貧乏なだけに、気苦労だけからの皺、どこにも影が翳すところのない眼光……。ただ人と自分は違うと云うことだけ訴えたい潜在的欲求不満の自己暴露……。そればかりにかかり切りになって、メッセージなど誰も気にもしない、タダ言い争っただけで閉ねる意識が、政治を外交を論じているのだという格好の空疎が垂れ流す愚痴グチ……のあめりかツーどもたち……。我がAmerica Firstの最高脳髄は中南海にはっきりとしたメッセージを送った。中南海が大人であること。恒に思慮分別沈着を失わない、技の冴え、肝の太さ、膽の冴えの目に見えぬ威圧・威風を備えている年齢の男女である受信者であることを願っている」-0-